不安神経症とは、心因的な要因からくる「不安症」という病気の通称です。強い不安感が引き金となって、息苦しさや発汗、震えなど、日常生活に支障をきたすような身体への不調が現れます。
不安神経症の漢方的考え方
ストレス疾患には、主に自律神経の調整や血流量の調整をする「肝」がかかわっています。「肝」は、「気」「血(けつ)」が十分でないと機能しません。さらに、「肝」は血流量の調整にかかわっていることから、ストレスを受けるとさらに「血(けつ)」が不足していきます。外部からの精神的刺激により、感情が抑えられると、「肝」の自律神経系のはたらきがうまくいかなくなり、怒りやイライラなどさまざまな症状が生じてしまいます。
疲れやすく、精神不安などの精神神経症状、ときに便秘の傾向のある体質虚弱な方に肝の気を発散し、さらに血流もよくしたことで、症状改善を期待できます。
ほかにも、「心」の大脳(精神活動)のはたらきがうまくいかなくなると、精神症状が生じます。
古来小児の夜泣きのような自律神経系の調節をがうまくできない場合には、「血(けつ)」を補い、「気」「血(けつ)」をめぐらせる方法はあります。ストレスによる身体への影響を除き、自律神経を安定させます。さらに、胃腸のはたらきを整える生薬が配合されているため、胃腸の弱い人でも服用しやすい処方になります。